AIバブル

米半導体大手NVIDIAの時価総額が、世界で初めて5兆ドル(約760兆円)を突破しました。
これは日本の国家予算(約115兆円)の6倍以上、文字通り「異次元」の数字です。
NVIDIAだけでなく、「マグニフィセント・セブン」 全ての株価が、2025年は高値を
更新
し続けています。
 ※マグニフィセント・セブンとは、Google、Microsoft、Apple、Alphabet、Meta、Tesla、
   NVIDIA
の巨大テクノロジー企業7社の総称)


2025年のS&P500指数の上昇率の内、わずか7社のマグニフィセント・セブンが
その上昇率の約50%を牽引しています。これは、かなり異常な集中投資の状態
と言えます。
2000年に起こったITバブルを彷彿させますね。

ここ最近、一部の調査機関が、AI業界における「循環取引」と「隠れ債務」問題を
指摘しました。
具体的には、NVIDIAがAIスタートアップに巨額の出資を行い、その出資を受けた企業
がNVIDIAのGPUを大量に購入するといったスキームです。「帳簿上の売上」が、実際
にはグループ内の資金循環で作られているのではないか?という指摘です。
また、データセンター建設のための複雑なファイナンス(隠れ債務)も指摘されており
実力以上に数字が膨らんでいる可能性が否定できません。
もしこれらが「見せかけの需要」だったと判明した場合、一瞬で世界経済をフリーズ
させる
だけの破壊力をもっています。


もしこのAIバブルが弾ければ、その被害は2008年のリーマンショックを遥かに凌駕
する
でしょう。
これまで世界は、金融危機、コロナショックへの対応に、とんでもない金融緩和と
財政出動でその場をしのいできました。
しかし、次の金融危機が起これば、もう「紙幣ばらまき」では、全く対処できない
状態になると思います。

世界は、これまで様々なバブルを経験してきました。
チューリップバブル、鉄道バブル、株式バブル、ドットコムバブル、米国住宅バブル…。
いつの時代も熱狂の中にいる人たちは、「今回は違う(This time is different)」と
口にしました。
しかし、結果、それらは全てが崩壊しました。
さて今回はどうでしょうか? また歴史は繰り返すのでしょうか?


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